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第二章 第八十一話 生きている死人が十二人

last update تاريخ النشر: 2026-10-27 10:56:39

第二章 第八十一話 生きている死人が十二人

 東籍院へ正式な照会を出した翌朝、還名房へ届いた返事は、私たちが期待していたものよりずっと早く、そしてずっと嫌なものだった。

 東河州から届いたわけではない。都の戸部が、昨夜のうちに二十八人の死亡戸籍について現在の居所を可能な限り洗い直し、その中で本人らしい人物の生存を十二人まで確認したのである。

「つまり、死んでいる二十八人のうち十二人が生きてるってこと?」

 蘭々が言ってから自分で眉を寄せた。

「今、自分で言ったけど意味分かんない。死んでるのに生きてるって何」

「戸籍上死亡している二十八名のうち、死亡前の本人と推定される人物が十二名、生存しているという意味です」

 方玄が訂正した。

「長い」

「正確です」

「でも分かりにくい」

「あなたの言い方では意味が逆転します」

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  • 皇后を殺したのは寵妃様です。下級宮女の私は犯人を知っていますが、姉を殺され、母に売られたので後宮ごと地獄に落とします   第二章 第七十九話 白啓が笑いました

    第二章 第七十九話 白啓が笑いました 白啓の隔離室へ向かう途中、私は何度も手の中の紙を折りそうになって、そのたびに力を抜いた。 死者戸籍の価格表。 若い女、婚姻可能、土地承継可能、科挙資格、兵籍変更可能。 人の名前を、布や薬草や香木と同じように条件ごとに並べ、その横へ銀の額を書いたものだった。 その中には、紅珠の戸籍と思われる「王氏女・土地承継可・若年」という記載があり、値段は銀百両。本人が周記布店で半年働いて家へ送られた金より、死んだことにされた後の名前の方が、はるかに高く売られていた。「鈴花、紙がかわいそう」 隣を歩いていた蘭々が言った。「何がですか」「さっきから握りすぎ。紙に怒っても仕方ないでしょ」「怒っていません」「怒ってるよ。鈴花、本当に怒ってる時だけ口がすごく丁寧になるもん」「いつも丁寧です」「今の『いつも丁寧です』が一番怖い」 私は手元を見ると、確かに紙の端が少し曲がっていたので、仕方なく方玄へ渡した。「持っていてください」「最初から私が持つと言ったでしょう」「白啓に見せるのは私です」「見せるだけなら、私が運んでも同じです」「私が持っていた方が腹が立つので」「それは理由になっていません」「でも分かります」 蘭々が横から頷いた。 方玄は、理解できない人たちに囲まれたという顔で天井を見た。「そもそも、どうして蘭々さんまで同行しているのですか」「白啓が嫌いだから」「理由になっていません」「鈴花一人だと、あのおじいさんにまた嫌なこと言われて黙り込むかもしれないし」「黙り込みません」

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    第二章 第七十六話 鼠でも紙は齧れます 十二人分の死亡戸籍を机の上へ並べた翌朝、還名房にはいつもの倍ほど人がいるのに、いつもより静かだった。 戸部から派遣された書記が二人、方玄の指示で死亡年月日や出生地を書き写し、白瑛は旧白家網の記録と照合するため別の机で帳面を開き、蘭々は「字ばっかり見てると頭が腐る」と文句を言いながら、そのくせ誰より熱心に紙の端へ顔を近づけている。私は十二人の名前を何度も読み返していたけれど、今のところ分かっているのは、全員が一度正式に死んだことにされ、その後どこかで戸籍番号を再び使われているということだけだった。「これ、本当に十二人だけなんですか」 私が尋ねると、方玄は書き写していた筆を止めずに答えた。「昨日持ち出された閉鎖戸籍が十二件というだけです。同じ処理をされた記録が過去に何件あるかは、戸部が現在調査しています。ただし閉鎖簿は膨大ですから、すべて照合するには時間がかかります」「つまり、誰かが十二件を盗もうとしたおかげで、十二件については気づけた?」 蘭々が言う。「皮肉ですが、そうなります」「だったら、盗んだ人ってちょっと親切じゃない?」「犯罪者を妙な褒め方で評価しないでください」「でも、燃やされてたら分からなかったんでしょ?」「だからこそ、持ち出した理由を調べています。証拠を消すつもりだったのか、別の場所へ移すつもりだったのか、誰かが先に保護しようとしたのか、それすらまだ不明です」「また不明」 蘭々が嫌そうに言った。「昨日から不明ばっかりじゃん」「調査というものは、最初は分からないことを増やす仕事なのです」「普通、減らす仕事じゃないの?」「何が分からないのかを正しく増やさないと、最後まで減りません」「方玄って、難しい言い方するの好きだよね」「あなたが簡

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